
期待された小沢&鳩山政権の復活が泡と消えてから1週間。
この間、進行する円高に対して、円売り・ドル買い介入が実施され、
多少ではあるが円高が是正され菅政権は上々の船出をしたかのように見えている。
だが、筆者は、この介入は菅政権へのご祝儀相場という読みだ。
早晩、また円高基調へと揺り戻されるだろう。
米国にとっては心配極まりない親中・抗米の小・鳩政権よりも
自民党と同じ伏米一本の民主党・菅政権の方が組し易いのは言うまでもない。
中国の台頭が顕著な昨今、ここは日本としても中国を利用して
米中間をとりもつキー・マンとしての立ち位置を確立するには絶好の機会であったのだが、
これもまた親米の大マスコミ、マスメディアにのせられて
一国の首相を、気に入る・気に入らない、で選択してまった日本国民の哀れさ。
中国は徹底して、このアジアからの米国の撤去を進めるだろう。
戦後の謝罪や尖閣諸島などここのところの日中の軋轢はその象徴だ。
親米日本には様々なカードを駆使しながら徹底して圧力をかけ続けてくるだろう。
中国がいま以上の大国として米国と対峙するようになったとき、
日本はどういう立ち位置にいようとしているのか。
米国の手先として対中防衛線の最前線にいるのか
その位置さえ韓国にすげ替えられて、ただただ米国にむしりとられて
ゆっくりと亡国の道を進んでいくのか。
それとも中国とも協力・親交関係を構築して米国に抗するパワーに変換し
米中間のフィクサーとしてその一極を担う道を選択するのか。
一般の国民にはあまり見えていなかったかもしれないが
今回の代表選はある意味、日本にとってのターニング・ポイントで
あったことは間違いない。
結果としては、ターンはされないことになったが。。
あからさまな世論誘導の報道とそのネタを提供し続けた検察。
日本人はその事実を忘れてはならないだろう。
小沢氏は八丈島でマイケル・グリーンなる米国要人と
手打ちしていたかに見えたが、蓋を開けてみると菅直人。
つまり民主党でも自民党でも親米(伏米)政権という国政地図になってしまった。
筆者は小沢氏の検察審議会の結果が引き延ばされた時点で
小沢氏のシロと確信していたのだが、これでわからなくなった。
ここまであからさまな反小沢・親米政権となると
10月にも予定されている第五回の審議会の結果で「強制起訴」となる確率は
かなり高くなったとみることもできるようになった。
いまの政権を実質牛耳っていると言われる仙谷官房長官が
小沢氏の息の根を止めにかかることは容易に想像できるからだ。
筆者は特に反米、嫌米、ということではない。
ハリウッドもマクドナルドも好きな一般人である。
どちらかと言えばもちろん親中と言うよりは親米である。
貿易摩擦や円高不況もあったにはあったが、たしかに日本の高度成長、高いGDPは、
長い間米国のマーケットのおかげで維持された。
それは揺るぎない事実としてあるだろう。
しかしいまの日本を考えれば
米国に蝕まれて国自体が滅びの道を進んでいることは明らかなのである。
そのとき米国のマーケットで売らせてもらって蓄えた富を、
いまはまた米国に吸い上げられ、また米国に還流しているだけだ、と
とらえることもできるのかもしれない。
ただ現在の状況は、膨大な額の財政赤字を生み出しながら米国に利益還元しつつ、
並行して、かつての米国に日本の製品があふれたように
日本のマーケットに中国の製品を氾濫させ利益贈与を行うとともに、
中国に工場を立て技術者を教育し、最後には部品まで現地で仕入れて
中国の雇用に貢献しているのである。
そしていまでは中国にとどまらずタイやインドなどその他のアジアの国にも
広がりを見せている。